REIT(リート)って聞いたことがあるけどイマイチ分からない。
結局、REIT(リート)って何がいいの?
という初心者さんのために、REITの言葉の定義から、仕組みやその特徴を3分でわかるようにまとめてみました。
株式のように売買できて、高利回り。メリットいっぱいのREITを投資先の選択肢に入れてみましょう。
この記事を読み終わったら、NISAでリートに投資してみたい!!!という気持ちになっていると思います^^
Contents
REIT(リート)とは?
REIT(リート)の言葉の意味
REITは、Real Estate Investment Trust の頭文字を略したもので、不動産投資信託のことを言います。
REITはもともとは1960年にアメリカで生まれた仕組みです。
そのため、日本版REITという意味で、J-REIT(ジェイ・リート)とも呼ばれます。
英語メモ:Japan = 日本、Real Estate = 不動産、Investment = 投資、Trust = 信託
- 投資信託:複数の投資家から資金を集め、専門会社が運用しその収益を分配する投資商品
J-REIT(リート)の仕組み
- 多くの投資家から集めた資金をもとに、
- オフィスビルや、賃貸マンション、ホテル、ヘルスケア施設、商業施設、物流施設などの不動産を取得して、
- その保有不動産から生まれる収益(賃料収入や売買益)を投資家に分配する仕組みとなっている投資商品です。
- 投資商品:ある程度のリスクをとってお金を積極的に増やす金融商品
REITの仕組みをもう少しだけ詳しく説明します。
- J-REITは、法律に基づき「投資法人」と呼ばれる会社のような形態をとっています
- この投資法人とは、不動産への投資・運用を目的とした特別な法人です
- 投資家は投資法人に資金を預け、投資法人は投資家に投資証券(=そのREITにおいて投資主であることを表す証券)を発行します
- 投資法人は、そうして投資家から集めた資金の受け皿となるわけですが、実際にその資金を投資運用するのは資産運用会社となります
- 資産運用会社はプロ目線の投資判断から不動産を購入し、投資法人が保有します
- 保有不動産から得られる賃貸収入を出資割合に応じて投資法人から投資家に配当します
- 配当を含め一連の業務において指図・運用するのは資産運用会社です
今はまだ分からなくても大丈夫です。
読み進めるうちに全体のイメージがつかめてくると思います。
J-REIT、知っておきたい5つの特徴
特徴その1:J-REITなら少額から不動産投資ができる
不動産を保有して安定的な賃貸収入を得たり、転売して売却益を得たりする不動産投資は魅力的な投資方法のひとつです。
しかし実際に不動産投資を行おうとした場合、融資を受ける場合でも多額の自己資金が必要となり、また運営をするにも専門的な知識やスキルが必要になります。
それゆえに、不動産投資は個人投資家にとってはハードルの高い投資と言えます。
※イメージ図(現物不動産の投資がうまくいっていない例)
一方J-REIT(リート)は、先ほども説明した通り多くの投資家から資金を集めることで複数の不動産物件への投資を可能にする仕組みなので、少額から投資を始めることができます。
また、次にも出てきますが、取得後なにかと手間のかかる不動産の運営は、専門家である資産運用会社が行ってくれます。
- 現物不動産:家賃や地代などの収入を得るために取得(もしくは建築)する不動産(土地・建物)のこと
- 分散投資:一つのものに投資するとなんらかの要因で投資対象の価値が下落した場合は投資資金がほとんどなくなってしまうので、そうしたリスクを軽減するために、投資金額を分散していくつかのものに投資する手法(Wikipedia・改)
特徴その2:J-REITは、不動産投資のプロが不動産を選定・運用してくれる
あなたが出資したJ-REIT(リート)がどんな物件を取得するか気になりますよね。
もちろん収益性があって、価格下落リスクの少ない不動産を取得してほしいところです。
実は、あなたが出資するJ-REIT(リート)そのものには投資判断をする機能はないのです。
実際の投資運用(不動産の価値を見極めて買ったり、取得した不動産の価値をもっとあげるための努力をしたり、タイミングを見計らって売ったりすること)は資産運用会社と呼ばれる投資運用のプロが行います。
特徴その3:J-REITは証券取引所で売買できる
J-REIT(リート)の大きな特徴は、証券取引所に上場されている投資商品であること。
つまり、株式売買と同じように証券取引所を通して簡単に買うことができ、また、売りたいときに売って換金することができるのです。
でもJ-REITは証券取引所で簡単に売買できるからいつでも現金化できるよ。( = 流動性が高い)
- 流動性:ある資産を損失なく貨幣に代える容易さの度合(大辞林)
特徴その4:J-REITは株式に比べて安定していて、また分配金利回りが高い
ここは、投資家にとって最も需要なポイントですよね。
実はJ-REIT(リート)は、株式に比べると安定していて、分配金利回りが相対的に高いことが魅力の投資商品です。
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- J-REIT 4.05% (2018年11月30日時点) JAPAN-REIT.COM不動産投信情報ポータル
- 株式 1.72% (2018年10月時点 ※過去10年間約1.5%~約2.7%で推移している)日本取引所グループ JPX
株式にはJ-REITよりも豊富な株主優待があるなど、配当利回りだけではその価値を見極めることはできません。
とはいえ、どうして配当金利回りにこれほどの差が出るのでしょうか?
それには、J-REITならではの理由があるのです。
J-REIT(リート)が安定的で利回りが高い2つの大きな理由
- 分配原資が賃料収入である:
株式投資は企業の利益が配当原資になっているため、利益は企業の業績に左右されます。一方J-REIT(リート)は、分散投資された複数の不動産から得られる賃貸収入が分配原資となっているため、いち企業の業績に左右されることなく安定して分配金が支払われ、分配金利回りも高くなる傾向にあります。ふつうは空室になってしまったら賃貸収入は得られなくなってしまうけど、複数の不動産に分散投資することで空室リスクのインパクトを補い合っているから安定するんだね。 - 法人税が免除される:
J-REITは、(一定の条件のもと)法人税が免除されるため、その分投資家は高い分配金を得ることができます。
冒頭のJ-REIT(リート)の仕組みで説明したとおり、リートは「不動産投資を目的とする特別に作られた法人」のため一般の事業法人とは扱いが異なるのです。法人税を引かれる前の利益の配分を受けられるなんて、J-REITの投資家は有利だね!!
でも、一定の条件ってなんだろう?賃料収入から各種経費を引いた当期利益の90%超を投資家に分配することを条件に、J-REITは法人税金の支払いが免除されるのよ。
J-REIT(リート)が株式に比べて安定していて、また分配金利回りが相対的に高い理由は、分散投資した複数の不動産から安定的に得られる利益( = 賃貸収入)の大部分を、分配金として投資家に支払うことで法人税が免除されるためということが分かりましたね。
特徴その5:J-REITはNISAの対象になっている!
その通りで、J-REIT(リート)はNISAの投資対象になっています。
NISAは、「貯蓄から投資へ」の流れを促進して経済の活性化へつなげていくことがひとつのねらいでした。
それには、一般の人たちが安心して、中長期にわたり投資運用をする必要がありますよね。
その点、J-REIT(リート)は複数の不動産への分配投資が行われていること、賃料収入という安定した収益が得られること、それにより一般的には株式に比べて価格の変動が少ないこと、債券より利回りが高いことから、初心者にでも始めやすく長く続けやすい投資なのです。
NISA口座を開いたら、まずはJ-REITをチェックしてみましょう!
まとめ
ここでもう一度、J-REITとは?J-REITのポイントをおさらいしてみましょう。
J-REITは初心者にオススメの投資対象であることが分かりますね。
REIT(不動産投資信託)とは
- 多くの投資家から集めた資金で、複数の不動産を購入し、その賃貸収入(income gain)や売買益(capital gain)を投資家に分配する金融商品
- 少額から不動産投資ができる
- 株式同様に証券取引所で売買することができる(つまり、簡単に売買し現金化できる)
- 不動産投資のプロが不動産を選定・運用してくれるから安心
- 株式に比べて安定していて、また分配金利回りが高いというメリットがある
- NISAが使える
- つまり、初心者の投資対象として向いている
- income gain:その資産を所有することによってもたらされる収入のこと(例:賃貸収入)※収入発生のタイミングは資産保有中
- capital gain:その資産を売却することによってもたらされる収入のこと。各諸経費を除く購入価格と売却価格の差益※収入発生のタイミングは資産売却時 ⇔ capital loss (購入後、資産の価値が落ちてしまい、売却価格が購入価格を下回る場合の差損)
早速、お手元のNISA口座でJ-REIT銘柄を調べてみてくださいね!